素直
一般的には「大人(他人)」に対して「反抗しない」「従順」であることが素直とされているが、本当にそうでしょうか????

漢字から考えると「(自分の)素に直(結)している」というのが本来の意味だと思います。

「自分に正直」「自分の気持ちに嘘をつかない」・・・それが「素直な生き方」です。

だから最も素直な人間は、他人に対して時としてはもっとも反抗的だったり頑固だったりすると言えます。

そういうことからいうと、特に教育関係者や親。上司などから「身勝手で自己中な生き方もOKなのか?」という反論が来るのですが、それはどれだけ本気で自分の内面と対話するのかという度合い・・・どこまで「素」に徹しきれるのかという問題だと思います。

人間の意識には様々な階層があります。そしてその下には「無意識」の世界があり、それも様々な階層で成り立っています。

表面に近いほど、目先にこと、時として歪んだ教えや情報の汚染されている可能性があり、それが「自分の本心」だと早とちりしてしまうと「素直な生き方=わがままで他人に迷惑をかける生き方」になってしまうことは十分にあり得ます。

でも深ければ深いところに「単なる知識の受け売り」「誰かの主張のコピペ」ではなくて、本当に自分の生活経験などをふまえながら自問自答を繰り返す中で掘り下げていった「素」と直結していけばいくほど、自分勝手な生き様から自然に離脱していくと思います。

こうした深い無意識世界をユングは「集合的無意識」と呼び、そこには人類共通な「元型」というものがあり、さらにその背後には「宇宙意識」といったような・・・まさに神の領域があるというのです。

ちなみに上原輝男氏はそういった生まれながらに経験に先立って宿している共通な無意識世界を「心意伝承」と呼んでいます。

宗教の世界で、人間にはみな「神性・仏性が宿っている」というのもそういった境地です。

そこまで素直になっていけたら・・・なかなか難しいものですが、なれたかどうかよりも、自然にそういった生き様ができるかどうかが問題です。

駿煌会で繰り返す話題になるアニメキャラはそういった生き様をしている場合が多いですね。
*イカ娘なんていうのもそうだし、ツンデレキャラなどはある意味で素直なキャラが多いと思います。

ある意味で「セオリーに従うのも素直」といえるし「セオリーに従わないこと」そしてそれを突き抜けて「セオリーに従う」ということに素直に切り替えるというのも素直。

「ガルパン」の「大洗女子」、「スラムダンク」の「桜木花道」、「のんのんびより」の「それぞれ」・・・・あげていたらきりがありません。


☆古武術の甲野さんのお話など聞いていると、この「素直」というのがベースにあるような気もします。

西洋的な発想や常識は現代人を縛ってしまっている・・・それを捨てて本気で自然に逆らおうとしなければ、常識はずれの動きが出来るということです。
動画検索すると結構いろいろあります。(甲野さん以外にも 忍者の大家とか)

(虚空 記)


☆少女週末旅行に出てきた「絶望と仲良くなる」(アニメ第6話「故障 技術 離陸」)なんていう境地もこれに通じるんじゃないですかね。
(諷虹 記)